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クイズ!プリン体の少ない食事はどっち? -洋食編- コラム

脂質・糖質の取り過ぎをやめ,適正な摂取エネルギー量を守る

BMI層別の血清尿酸値

摂取エネルギーとは,炭水化物・たんぱく質・脂質の三大栄養素から得られるエネルギーです。尿酸値が高い方は,プリン体の少ない食事でもその含有エネルギー量に気をつけなければなりません。食べ過ぎて肥満になると,私たちの体の中で日々生み出されている尿酸が,作られやすく排泄されにくくなってしまうと考えられているからです。実際,BMIが高い人ほど,高尿酸血症(血清尿酸値が7.0mg/dLよりも高い状態)の頻度が高いことや血清尿酸値が高くなることが知られています(図)。

疋田 美穂・細谷 龍男:高尿酸血症・痛風 10(2),134-139,2002
BMIはBody Mass Indexの略で「体重(kg)÷(身長(m))2」で求まる,体格を表す指標。25以上は肥満とされる。

炭水化物・たんぱく質・脂質の三大栄養素のうち脂質はエネルギー源になる量が多く,取り過ぎによって尿酸の排泄を妨げるケトン体を血液中に増やす他,中性脂肪の蓄積をもたらします。また,炭水化物(糖質)を取り過ぎた場合も中性脂肪が増え肥満につながります。糖質のうち,果物やお菓子に多く含まれる単糖類・二糖類は中性脂肪になりやすい性質を持っています。それに比べて,ご飯やパン・パスタなどに含まれる多糖類は中性脂肪になりにくいので,食べ過ぎない程度にしっかり食べることが大切です。

肥満を防ぐためには1日の摂取エネルギー量の適正な値を知ることが大切です。下の計算式から自分の標準体重を求め,1日当たりの適正エネルギー量を算出してみましょう。

適正エネルギー量

※立ち仕事の多い中等度の活動量の人の体重1kg当たりの適正エネルギー(kcal)。肥満者は25kcalで計算するとよい。