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激痛!痛風を予防する

「尿酸」って何ですか?

尿酸はプリン体の代謝産物

尿酸はプリン体の代謝産物

尿酸とは,「プリン体」という物質が体内で分解されてできる燃えカスです。プリン体は運動したり臓器を動かしたりするためのエネルギー物質で,常に体内で作られています。また,私たちの細胞には遺伝情報を伝える役割を持つ核酸という物質がありますが,核酸の構成成分もプリン体ですので古くなった細胞を分解する新陳代謝の過程でこの核酸からプリン体が出てきます。プリン体は細胞の中にあるものですから,動物・植物いずれの食品からも体内に入ります。これらのプリン体は主に肝臓で分解され尿酸となり,一時的に体内に溜め込まれた後,尿や便として排泄されます。

尿酸の増える原因で3タイプに分かれる高尿酸血症

尿酸の増える原因で3タイプに分かれる高尿酸血症

1日に体内で産生される尿酸はおよそ700mgです。1日で排泄される量も700mgなので,体内の尿酸は常に一定の量(健康成人男性の場合およそ1,200mg)に保たれています。これを「尿酸プール」と呼びます。
体内での尿酸の収支が合わず黒字になってしまうと,尿酸プールが溢れ1デシリットル当たりの血液中の尿酸(尿酸値)が溶解限界の7.0mgを超えます。これが痛風の原因である「高尿酸血症」です。黒字の原因別に次の3タイプに分かれます。